AND ARCHI episode-03

建築家の視点 青葉モデルハウスを考える2
バウハウスデザインの家
青葉モデルハウスのコンセプトは「特別じゃないモデルハウス」


モデルハウスだからといって特別高価な材料は使わない、
ミニマムでシンプルで飽きのこない、それでいて豊かさが伝わるかっこいいデザイン

「間取り」を分析してみよう


【1F】広々リビング空間を可能にした設計ポイントは・・・

青葉モデルハウスは1Fリビングの間取設計。
ポイントは1フロア16坪という限られたスペースをどれだけゆったりと感じられる空間に設計できるか。

間取り図を見ると分かるように、1Fには廊下を設けていない。用途別にエリアを自然な形で区切って配置し、間取りを作っている。それぞれの空間が用途的には独立しながらも、自然につながって一つの大きな空間となりゆったりと感じられる広々とした空間になっているのだ。

【POINT1:Living吹き抜け空間】


ゆったりと感じられる最大の要素はリビング吹き抜け空間の存在。坪庭の吹き抜け空間と室内の吹き抜け空間を2つ並べることで光の井戸をつくり出し、採光を1Fリビングに採りこんでいる。 玄関扉を開けると…目の前に明るい吹き抜け空間が広がりゲストを迎えてくれる。
薪ストーブが設置された吹き抜け空間の床材は、玄関土間と同素材のスレート風タイルで統一感を持たせている。

【POINT2:統一感のある素材】


床、カウンター、造り付け家具、ダイニングテーブルにオークの無垢材を使用している。また、キッチンの床と薪ストーブスペースの床、玄関土間を同じスレート風タイルで仕上げている。同じ素材を使うことは質感と色の統一感が生まれ空間を広く見せることにもつながる。また、天然素材を使った造作は、デザインの経年劣化をしにくくする効果もある。

【POINT3:間取りをあえて建具で仕切らない】


青葉モデルハウスは、間取りをなるべく建具で仕切らないようにしている。シューズインクロークや洗面室などは独立した用途に使う場所だが、あえて建具で仕切らないことで空間の広がりが出るように工夫されている。独自の空気環境の徹底管理で靴棚の臭いが居室へ流れない工夫もなされている。

【POINT4:鉄骨階段】


鉄骨階段を取り入れることでスケルトンの段板の間や鉄骨手すり部分にも抜け感が生まれ、空間により広がりをもたらす。 鉄骨階段の抜け感が空間により広がりをもたらしている。

【POINT5:アクセントカラーとしての黒・グレー】


配色のポイントとして、鉄骨階段・ソファ・照明器具などに黒、タイルに濃いグレーを使い、空間全体の2割程度のアクセントカラーとして黒を取り入れていることで空間を引き締め間延びさせない工夫をしている。 キッチンの床材にもスレート風タイルを使用。IH横の壁面も同色のタイルで仕上げることで統一感を持たせている。



【2F】家事動線が楽になる間取りの設計ポイントは・・・

2Fの間取りはいたってシンプル。

【POINT1:明確な家事動線】


階段を上がると正面に洗面・浴室・トイレなど水回り。3畳ほど広さのあるウォークインクローゼットは洗濯室からの動線がスムーズな場所に設置。

バウハウスデザインの家は、高気密高断熱住宅。独自の換気空調システムを取り入れることによって空気の流れや室内の空気環境を徹底管理している。壁内結露を防ぐための工夫や湿気対策も行う。そのため「洗濯物が乾きやすい家」とも言える。洗濯が終わった洗濯物はファミリークローク(WIC)へ干し、乾いたらそこから着用することも可能。取り込む手間が省け家事がとても楽に。

また、モデルハウスは、高気密高断熱+空気環境管理システムによって、階段室に設置したエアコン1台で全館冷暖房が可能なつくりになっている。寒い冬の時期、モデルハウスに行ってみるとそのあたたかさに驚かされる。高気密高断熱の家は夏涼しく冬あたたかい。

【POINT2:吹き抜け空間】


2Fホールは吹き抜け空間に面しており、とても明るく視界が開けた空間となっている。鉄骨手すりを用いているため抜け感が生まれ、圧迫感や閉塞感が全くない。 明るい吹き抜け空間に面したホール~水回り~WIC。スムーズな家事動線に。

【POINT3:子供室は将来可変型に】


子供室は将来的に2部屋にもできるように入り口を2か所に設けている。その時々の状況により、使い方を変えることができる可変型間取りに。 将来2部屋に分けることも可能な可変型子供室。 とにかくシンプルなデザインを追求した水回り。

【 青葉モデルは省エネハウス 】


青葉モデルハウスは階段室に設置したエアコン1台で全館冷暖房可能な1年中快適に暮らせる設計・間取りを実現。

【 収納計画 】


収納計画も家づくりの重要な課題。青葉モデルハウスでは、1Fの玄関脇に大容量のシューズインクロークを設置。
靴だけでなくベビーカーやゴルフバッグなどの大きなものを収納するのにも便利な空間。
キッチン脇にはパントリー、キッチンバックカウンター脇には引き違い扉をつけた収納庫を設けている。
2Fは、主寝室収納の他に、ファミリークロークを設け、十分な収納を確保している。

【 外構デザインも大切 】


バウハウスデザインの家づくりは外構までトータルでデザイン。外構や植栽計画などを他社に任せることはしない。
むしろ「ハーフビルドのススメ」を提唱し、お施主様と一緒にコンセプトやデザインを共有し、外構や植栽の細部まで一緒につくり上げていくことが大切と考えている。

【 キーワードは「シンプル」】


モデルハウスの内装仕上げは、いたってシンプル。モデルルームだからといって特別に作りこむことはあえてしていない。
でも、ミニマムで飽きの来ないデザインと楽しさとかっこよさと豊かさが伝わる住まいを実現している。

壁・天井は一番ベーシックなクロス貼り。使った壁紙は1種類のみ。居室の床は無垢のフローリング貼り(1F:オーク、2F:バーチ)。
使ったタイルの種類も床タイル1種類、壁タイル1種類。建具は限りなくシンプルなフルハイドア。

設備機器もとてもシンプル。キッチン・ユニットバスはオリジナル。トイレもとにかくシンプルなものを。
洗面化粧台は洗面ボウル+無垢のカウンター材を利用した造作でシンプルに。

シンプルなものを選ぶことには「デザインの経年劣化がしにくい」というメリットがある。これは「いつまでもお気に入りの家」であり続ける最大のポイントである。そして、バウハウスデザインが提案する「適正な大きさ・間取り」「良質な建材」「高品質な性能」「美しいデザイン」を「手の届く価格」にするための最大のポイントなのである。
Text by Kozue INAMURA ( Mar. 2019 )
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